

続日本紀によると、霊亀2年(716年)、関東近郊の高麗人が武蔵国に集まって住んだといわれています。それが高麗川の名前の由来にもなっている「高麗郷」と呼ばれた坂戸周辺の土地のこと。この辺りは、秩父連山から関東平野にかけて広がる扇状地の上にあるため、地下を流れる伏流水が豊富なことでも知られています。やはり水の豊かな土地には自然と人が集まり、美味の文化が育まれるもの。思わぬところから豊富に湧き出す冷たい水は、サプライズギフトのよう。人々に喜びを与え、おいしい味を作り出す原料となったのでしょう。

おいしい水が生むやさしい味わい

高麗川の水のおいしさは、醤油の味からも一目瞭然。この地に大正12年(1923年)から蔵を構える弓削多醤油の「高麗郷 丸大豆醤油」は工場の敷地内にたっぷりと湧き出る伏流水を使って作られた醤油。良質の水と原料、そして昔ながらの木桶で醸造することでできる、本当に上質な醤油は、料理の味を必ず上げてくれるでしょう。
ところで、醤油が赤・青の色で区別できるのはご存じですか?同じ茶褐色でも、何も加工していない「丸大豆」を使用しているものは赤系、脱脂加工大豆を使用すると青系になるのだとか。また、醸造方法によっても違いが生じ、木桶で醸造すると酵母菌以外にも色々な菌が自然発生し、その菌種の違いによってうっすら赤い色になるとか。この「高麗郷 丸大豆醤油」は、埼玉県産大豆・小麦使用。自然の力がみなぎる赤い色の醤油ができあがりました。
そして高麗郷の名前を冠するもうひとつの美味は、「高麗郷のおなめ」。「おなめ」とは秩父周辺の伝統食で、いわゆる金山寺味噌のことです。おいしすぎて箸までなめるので「おなめ」。あったかご飯にかけていただきたい味です。
また、食欲のないときには、県内産の梅・柚子を使用した、香り醤油「梅醤油」と「柚子醤油」がうってつけです。「梅醤油」は醸造酢を使っておらず、天然クエンサンの酸味が生かされた味。「柚子醤油」は食卓が華やぐ風味豊かな香りです。
高麗川沿いの素朴な景色の美しさもさることながら、その水が育んできた味には故郷のやさしさが詰まっています。




醤油作りに最適な軟水である高麗川の湧き水を使用して作られた醤油と味噌は、木桶でじっくり育てられたやさしい風味が特徴。食卓を豊かに彩る味です。

問い合わせ
弓削多醤油(株)
TEL 049-286-0811
坂戸市多和目475

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荒川水系の一級河川。源流は刈場坂峠付近で、坂戸市の上吉田で越辺川に合流する、県内有数の清流です。流域には豊かな緑があふれ、下流部の坂戸市には冠水橋も残っています。河川敷には芝生や東屋のある公園や、サイクリングロードが整備され、花見や散歩に最適です。
電話/ |
049-283-1331(坂戸市役所内坂戸市観光協会) |


道教のお宮として、台湾で建設され、選ばれた坂戸の地に運ばれて来ました。連日、広く一般参拝者が訪れ、祈願しています。厳選された材料を使い、台湾の一流宮大工の手によって建設された道教式装飾は、国内ではなかなか目にすることができません。
所在地/ |
坂戸市塚越51-1 |
電話/ |
049-281-1161(宗教法人 聖天宮) |
交通/ |
車:関越自動車道 鶴ヶ島IC、坂戸出口から国道407号線を東松山方面へ約5km(駐車場100台有り) |
料金/ |
お賽銭(200円〜) |
拝観時間/ |
10時〜16時(年中無休) |


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江戸の五街道を代表する「日光街道」とは別に、「日光脇往還」という街道がありました。その宿場町「坂戸宿」が、坂戸市の地名の由来。
そんな坂戸市では最近、よさこいが大ブーム。年1回、全国から祭好きが集まり、鳴子をカチャカチャいわせ跳ね回ります。派手な衣装をまとった女性の笑顔は、それはもう魅力的。
ほかにも4月には大宮住吉神社の大宮住吉神楽、5月には永源寺の釈尊降誕祭が行われます。また、各神社では獅子舞など伝統を受け継ぐお祭りも健在です。
こんなにもにぎやかな坂戸市、もはや訪ねないわけにはいきませんね。

坂戸市
市役所所在地
〒350-0292
埼玉県坂戸市千代田1-1-1
TEL 049-283-1331


坂戸市商工会


総面積 40.97平方キロメートル
総人口 97,793人 |